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【建築施工管理技士】が知るべき8つの主要な【建築構造】とは?

建築工事

建築物の構造は、その建物の基盤となる部分を指します。これは建築物の耐久性、コスト、維持管理の容易さなどに大きな影響を与えます。以下では、建築施工管理技士が理解すべき8つの主要な建築構造について、その特性と利点、欠点を詳しく解説します。

1. 木造(W造)

木造は、主に木材を使用した建築構造で、一般的には住宅や小規模なアパートで見られます。木造の最大の利点は、他の建築構造に比べて材料費が安く、軽量であるため基礎工事のコストを抑えられることです。また、木材は自然の調湿材であり、通気性も高いため、カビや結露の発生を抑制することができます。しかし、木造の欠点は、他の構造に比べて強度や耐久性が劣ること、そして害虫による被害のリスクがあることです。

2. アルミ造(AL造)

アルミ造は、アルミニウムを主成分とする建築構造を指します。アルミ造の利点は、加工が容易で、錆びや腐食に強いという特性を持つことです。しかし、アルミニウムは強度が低く、また断熱性も低いため、大規模な建築物には適していません。

3. 軽量鉄骨造(S造)

軽量鉄骨造は、厚さ6mm未満の鋼材を使用した建築構造で、主に2階建てまでの住宅やアパート、小規模な店舗で使用されます。軽量鉄骨造の利点は、工場で生産と加工が行われるため品質が安定し、短期間で施工を完了でき、人件費を抑えられることです。しかし、高温になると変形しやすく、通気性や断熱性が低いため、カビや結露が発生しやすいという欠点があります。

4. 重量鉄骨造(S造)

重量鉄骨造は、厚さ6mm以上の鋼材を使用した建築構造で、3階建て以上のマンションやビル、大規模な店舗などで使用されます。重量鉄骨造の利点は、広い空間を確保でき、間取りの自由度が高いことです。また、耐久性や耐震性に優れています。しかし、材料費が高く、地盤補強工事にかかる費用も高いという欠点があります。

5. 鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリートを組み合わせて固めた素材による構造です。鉄筋コンクリート造の利点は、耐久性や耐震性に優れ、火災に強いことです。しかし、材料費が高く、地盤補強工事にかかる費用も高いという欠点があります。また、増改築や取り壊しの際に高額の費用がかかること、気密性が高いためカビや結露が発生しやすいという欠点もあります。

6. 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)

鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄筋コンクリート造に鉄骨を組み合わせた構造です。鉄骨鉄筋コンクリート造の利点は、耐久性が高く、高層階の建築も可能で、柱や梁を細くして居住面積を広げることができることです。しかし、材料費が高く、地盤補強工事にかかる費用も高いという欠点があります。

7. コンクリート充填鋼管構造(CFT造:Concrete Filled Steel Tube)

コンクリート充填鋼管(CFT)構造は、鋼管の内部にコンクリートを充填した構造体です。CFT構造の利点は、鋼とコンクリートの組み合わせにより、高い耐荷重性と耐震性を持つことができる点です。また、鋼管がコンクリートを保護し、コンクリートが鋼管の座屈を防ぐため、相互に補完する関係があります。

しかし、CFT構造の欠点は、製造と施工が複雑であり、高度な技術が求められるので業者選びが重要だということ、そして鋼とコンクリートの熱膨張係数の違いにより、温度変化による応力が発生する可能性があることです。

8. コンクリートブロック造(CB造:Concrete Block)

コンクリートブロック造は、コンクリートブロックを使用した建築構造です。コンクリートブロック造の利点は、ブロックが比較的軽量でありながら強度が高いこと、そして施工が容易であることです。また、コンクリートブロックは、断熱性や防音性に優れています。

しかし、コンクリートブロック造の欠点は、ブロックの接合部分が弱点となり、地震などの外力により破損しやすいことです。また、コンクリートブロックは吸湿性があり、湿度が高い環境では内部に湿気を吸収しやすいです。 以上が、建築施工管理技士が理解すべき8つの主要な建築構造の詳細な解説です。これらの知識を持つことで、建築物の選択や管理においてより適切な判断が可能となります。

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