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日本の誇る技術力:【世界一】を目指した吊橋【明石海峡大橋】

明石海峡大橋

木施工管理技士の重要性と役割

日本全国に点在する様々なインフラは、私たちの生活を支える重要な役割を果たしています。その中でも特に土木施工管理技士の存在は不可欠であり、その彼らが持つ専門的な知識と技術がなければ、私たちが日々利用する建築物や施設の安全性や品質は保証されません。土木施工管理技士とは、建設現場で品質、コスト、スケジュール、安全、そして環境といった5つの要素を管理し、工事が計画通りに進行するよう監督する専門家のことを指します。

明石海峡大橋:世界一の大橋への挑戦

日本は数々の名橋で知られていますが、明石海峡大橋、この名前を聞くと、多くの人々がその雄大さと壮大さを思い浮かべるでしょう。日本の神戸と淡路島を結ぶこの大橋は、この大橋は全長3911メートルを誇り、中央径間は1991メートルにも及び、その規模と技術力は世界一を誇ります。(2022年3月トルコのチャナッカレのダーダネルス海峡のチャナッカレ1915橋が開通し、主塔間距離2,023 mで世界最長となりました)また、地震国日本において、最大震度7の地震にも耐える強靭な構造を持つことでも知られています。地球上で最も挑戦的な建築物の一つである明石海峡大橋は、多くの技術者と工夫を必要としました。そして、その中心にいたのが、日本の土木施工管理技士たちでした。

明石海峡大橋の建設と革新的工法

明石海峡大橋の橋梁工事は、無数の困難と挑戦に直面しながらも、土木施工管理技士たちの尽力により実現しました。特にその工法は、全世界から注目を浴びました。

当初、この大橋の建設は、海底に巨大な岩盤がないため、橋脚を設置するのが難しいという問題がありました。しかし、技術者たちは革新的な解決策を見つけました。それは「浮かせて建設する」というものでした。すなわち、橋脚と橋桁を陸上で組み立てた後、海上に浮かせて設置し、海底へ固定するという方法です。この「浮遊式架橋法」は、世界初の試みでした。

さらに、明石海峡大橋が世界から注目を浴びる理由の一つに、その地震対策が挙げられます。日本は地震が頻発する地震大国であるため、橋梁の設計・建設においては地震への対策が必須となります。そのため、明石海峡大橋の設計には「セミフローティング式」の構造が採用されました。

「セミフローティング式」の構造とは、橋脚が地盤に固定されず、水面に浮かぶような形で支持されている状態を指します。具体的には、橋脚の下部に浮きを取り付け、橋脚自体が上下に動くことで地震の揺れを吸収するという方式です。

この構造により、地震の揺れが直接橋に伝わることを防ぎ、橋の破壊を防ぐことができます。さらに、地震のエネルギーを橋全体で分散吸収することで、地震による振動を最小限に抑えます。

この「セミフローティング式」の構造は、特に巨大地震に対する耐震性を高めるための工夫であり、明石海峡大橋の地震への強さの秘密とも言えます。この革新的な工法により、明石海峡大橋は最大震度7の地震にも耐えることが可能となりました。

この地震対策技術は、世界の他の地震大国でも参考にされ、土木施工管理技士たちの洞察力と技術力を示すものとなっています。

高い技術力を示す追加の工法:キャンチレバー工法とサスペンションブリッジ

明石海峡大橋の建設にはさまざまな工法が活用されましたが、中でも「キャンチレバー工法」と「サスペンションブリッジ」の採用が注目に値します。これらの工法は、それぞれ特異な課題に対する解決策として採用され、橋桁の巨大なスパンを支える役割を果たしました。

「キャンチレバー工法」とは、橋の主塔を支点とし、その両側から橋桁を段階的に延ばしていく工法です。これにより、橋桁のバランスを保ちながら、巨大なスパンを確保することが可能となりました。この工法の採用により、基礎工事を極力少なくし、また、工期の短縮とコスト削減にも寄与しました。

一方、「サスペンションブリッジ」は、主塔と吊り線によって橋桁を吊り下げる形式の橋です。これにより、橋桁の重量を主塔と吊り線が均等に分散することで、橋全体のバランスを保ちながら、より大きなスパンを確保することができました。明石海峡大橋のような大規模な橋の建設においては、この工法は最も一般的であり、効率的な手法です。

これらの工法を駆使して明石海峡大橋は建設され、世界一の橋へと成長しました。そして、それを支えたのは日本の土木施工管理技士たちの技術力と熱意でした。これらの工法により明石海峡大橋は、最先端の技術と革新的なアイデアの結晶とも言える存在へと昇華しました。

世界一を目指す技術力と情熱

明石海峡大橋の建設に携わった技士たちは、常に世界一を目指す技術力と情熱を持ち続けました。大変な条件下でも常に品質を確保し、計画を進行させ、工期を守り、現場の安全を確保しました。そして、その結果が明石海峡大橋という、世界一の大橋を生み出しました。

明石海峡大橋の成功は、日本の土木施工管理技士たちの技術力と情熱があってこそです。

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