COLUMN
コラム派遣社員は正社員より給料が低いというイメージがあります。しかし少なくとも施工管理技士についていえば実状とは違うと言い切れます。
施工管理技士の職務を担うためには国家資格が必要であり、現場の中心となって工事を進めるということは誰にでもできるというものではありません。
派遣求人で、一般事務職などに比べて施工管理技士の給与が高いのにはそれなりの理由があるということです。
同じ施工管理技士でも個々の経験値やスキルに違いはありますが、目安となるのは時給1,500円~2,000円台でしょう。
施工管理技士の勤務時間は長いです。この時給に残業代がプラスされることがほとんどです。
また、派遣先がゼネコンになると、時給が高く設定されていることが少なくありません。ゼネコンの現場で、施工管理技士としてのキャリアが長く、スキルにおいても一定のレベル以上となれば年収1,000万円を超えるケースもあります。
正社員ではなく、派遣で働くということに不安を感じてしまう方も多いのではないでしょうか。しかし施工管理技士では、正社員と同様に安定して働くことができます。
その主な理由を2つ紹介します。
建設業では慢性的な人材不足が続いています。施工管理技士についても不足していて、正社員だけでは現場を回していけない状況になっています。
そのため、派遣の施工管理技士の需要が高くなっているのです。
これまで施工管理技士として業界を支えてきた世代のリタイアが進んでいます。しかし後継者となる若年層は育成されていないため、今後も施工管理技士の人材不足は続くと考えられます。
派遣社員といっても施工管理技士は技術者派遣となるため、正社員と同じ立場で雇用されることを覚えておいてほしいです。
派遣社員というと、アルバイトに近い立場のような受けとめ方をされることが多いです。しかし派遣社員の施工管理技士は、派遣会社の正社員として雇用されているのです。
このことは、派遣社員という新しい働き方の大きなポイントであるといえるでしょう。
これから派遣社員として施工管理技士の道を進むことを検討している方に知っておいていただきたいのが、同一労働同一賃金制度です。
この制度の土台になっているのは、「働いている仕事の内容が同じなら、雇用形式に関わらず同一の賃金を支給するべきだ」という考え方です。
同一労働同一賃金制度のもつ大きなメリットを2つ紹介します。
支払われる給与は、正社員と同水準というのが基本になります。賞与に関しても同等の待遇を期待できるのです。
待遇の不公平感は大幅に是正されることになります。
これまでは、派遣社員という立場ということで、限られた内容の仕事しか任せてもらえないという状況がありました。しかし同一労働同一賃金制度は、この点にもアプローチしているため、正社員と同様のスキルアップの機会が与えられるようになっています。
同一労働同一賃金制度があるからといって、すべての人が同じ年収になるというわけではありません。年収に差がでる理由について紹介します。
まず、経験年数が長くなったり役職についたりすると年収は高くなります。経験年数によってスキルは高くなり役職に就くことによって責任が大きくなりますから、それらが年収に反映されるのです。
施工管理技士は、資格なしから2級、2級から1級と、分かりやすくスキルアップが可能な職種です。1級施工管理技士の資格を取得し、実務経験を積むことによって年収は確実にアップしていくはずです。
就業する地域によっても年収の差はでやすいです。一般的に、首都圏などの都市部は、地方よりも50万円ほど年収が高いとされています。
その他、災害復旧が必要となった地域、国際的なイベントなどで建設工事が盛んに発注されている地域なども高収入になりやすいです。
工事の内容によっても年収の差がでます。
専門性が高く、熟練の技術が必要となる工事ほど年収が高くなる傾向にあります。また現場の規模が大きいほど、工事の難易度が高いほど高年収になるのが一般的です。
企業の規模は、年収を大きく左右します。サブコンよりはゼネコン、ゼネコンよりはスーパーゼネコンが年収は高くなる傾向です。
スーパーゼネコンでは、1,000万円を超える年収もめずらしくありません。
また、建設業は重層下請構造です。下請よりは元請、同じ下請でも2次3次よりは1次下請が高収入になりやすいです。
施工管理技士の資格を取得し、実務経験の豊富な方の年収は高め安定しているといえます。建設業の工事現場は、施工管理技士などの技術者がいないと、請け負うことも施工もできないからです。
施工管理技士は、中心的な立場で現場を回していくという難しい仕事をこなさなければなりません。辞めたいと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかしどんな問題にも解決の糸口はあるものです。辞めるという結論を出す前に、もう一度先輩や仲間の意見を聞いてみることをおすすめします。
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